Webサイトを制作する際、制作会社に依頼したいけれど、一体いくらかかるのか心配という方は多いでしょう。依頼する前に、おおよその相場を知っておけば、何を重要視するのか、最終的な予算決定の参考になります。
しかしWebサイト制作の相場と言っても、その内容によって制作費やかかる時間は大きく変わります。
そこで今回は、相場を知る前にやっておきたいことと併せて、相場観を解説していきます。どのようなサイトを作りたいのか、どのような制作方法が向いているのかを押さえておくことが、費用相場を知る手がかりになります。
Webサイトの制作を依頼する際、相場を知りたいためにまずは見積もりを依頼することになります。しかしその前に、決めておかなければ見積もりさえ出せないことがあります。相場を知る前にやっておくべきことを紹介します。
Webデザインは、制作会社によって金額が大きく変わります。依頼をする際には、必ず複数の制作会社から見積もりをとって比較してみましょう。
また、制作会社には得意分野があります。自社が目指すWebサイトは、どの制作会社に任せれば理想通りにできるのか、制作会社の得意としているデザインや作風、サイトの性質などを調べ、どのような実績があるのか見ておきましょう。その中から複数社に絞り、相見積もりをとることをおすすめします。
一口にWebサイトとは言っても、個人のポートフォリオかコーポレートサイトなのか、ECサイトなのかで役割や機能、デザイン、ページ数などが大きく異なります。
そこが漠然としていては見積もりも出しようがないため、Webサイトの種類とある程度の規模感などは決めてから依頼しましょう。
なお、制作会社に見積もりを依頼すると、項目は以下のようなものがあります。これを頭に入れておけば、何を決めておけばよいかわかるようになります。
Webサイトの企画構成の提案から、制作に必要なデザインテイスト、スケジュール管理、サーバ構成書などの仕様策定、必要に応じてカメラマンやモデル、コピーライターなどの外部スタッフ調整など、制作の全体を通じて行うのがディレクションです。
制作会社には「ディレクター」と呼ばれる人がいて、窓口的な役割とWebサイト制作全体の制作進行をとりまとめます。
Webサイト制作におけるデザイン制作費とは、Webサイト全体のデザインだけでなく、それを動作環境にまで落とし込み整えるコーディング作業までを含みます。TOPページや下層ページのデザイン制作だけでなく、図面設計書、UI/UX設計、HTML・CSS実装、プログラム言語を用いたシステム開発など多岐に渡っています。
レスポンシブ対応とは、スマートフォンでWebサイトを見るために最適化すること。Webサイトへのアクセスの70%近くがスマートフォンからという事実を考えると、レスポンシブ対応は欠かせません。制作会社の場合、PC版に加えレスポンシブ対応は別作業となるため、別途費用が発生します。
Webサイトの種類によっては、問い合わせフォームやカート機能など、システムを設置する必要があります。一般的なシステムであれば費用はさほどかかりませんが、自社オリジナルで複雑なシステムを構築するとなると、数百万規模の費用がかかることも。
Webサイトの見積もりの中でも比重の大きな部分なので、導入の費用対効果をよく検討する必要がある項目です。
Webサイトには写真を使うことがほとんどです。イメージ写真であれば、制作会社が提携している画像販売会社の素材を購入すればよいのですが、ECサイトなどでファッションや化粧品などの自社オリジナル商品を販売する場合は、商品写真が必要になります。
自社で撮影して提供する方法もありますが、商品のイメージ写真を撮る場合などは、制作会社に撮影を任せることも。ケースバイケースですが、コンテンツの内容によっては撮影やモデル代、ライティング費用などがかかってきます。
また、商品説明やインタビュー記事など原稿が必要であれば、ライターに支払う原稿料が必要になります。
Webサイトができたら、正常に動作するかチェックする必要があります。端末やブラウザごとに崩れや不具合がないか確認し、あれば修正します。さらにフォームから正しく送信されるか、GoogleアナリティクスやSSLなど必要機能の設定など、制作会社によって検証項目に規定があります。
制作会社の規定にない検証を依頼するには、別途費用がかかるため、最初に確認しておきましょう。
Webサイトを新規開設する場合や、サーバやドメインをリニューアル変更する場合には、サーバとドメインの契約費用がかかります。
どのサーバ・ドメインにするかは、サービス内容や金額などを比較検討し、自社に最適なものを選ぶようにしましょう。
制作会社によっては、サーバーを借りるホスティングサービスやドメイン管理を行っていないこともあるため、事前に確認が必要です。
Webサイトの種類によって制作費用が違ってきます。ここではサイトの種類別に費用相場を紹介します。
コーポレートサイトとは、一般的に会社概要やサービス紹介、採用情報などで構成され、自社の紹介を行うものです。Webサイト(ホームページ)の一部ではありますが、特に企業紹介を目的としたものをコーポレートサイトと呼んでいます。
企業にとっては営業マンや広報担当のような役割があり、顧客となり得る企業やユーザー、自社に入社を希望するターゲット層に向けたWebサイトということになります。
コーポレートサイトも多種多様ですが、制作費用の相場は、Webサイトの規模によって異なります。主なページ数によって相場を紹介します。
●10P程度のコーポレートサイト:40万〜60万円程度
●30P程度のコーポレートサイト:80万〜120万円程度
●80P程度のコーポレートサイト:150万〜500万円程度
ネットショップを行うためのECサイトは、どのようなECショップシステムを使うかが費用の違いに表れます。ECサイトの運営や管理に特化したCMSを活用したとしても、デザインなどで少なくとも300万円程度がかかるでしょう。
プラットフォームを利用せずにオリジナルのECシステムを構築するとなると、1000万円以上になることもあります。
費用をできる限り抑えるためには、要件を明確にして制作会社にしっかり伝えることが大切です。
どうしても予算が取れない場合は、ネットショップ作成サービスを使って自分でWebサイトを作ることも可能。その場合は数万円程度で作れますが、できることに限りがあり、自由にネットショップを運用することは難しくなります。また、月額利用料も発生します。
コーポレートサイトが会社紹介を目的としているなら、オウンドメディアは情報発信を目的としたWebサイトという位置づけになります。
基本的にはコーポレートサイトがあっての、オウンドメディア運営という場合が多く、コンテンツを通じて見込み客やユーザーとのコミュニケーションを行うことができます。
内容としては、自社商品やサービスとは直接関係のない幅広い情報を発信し、SNSやメルマガとも連携させながら自社コーポレートサイトへと導く役割も持っています。ファン獲得のためには、更新し続け細かく対応することが求められるため、立ち上げた後の運用担当者が必要となります。
そのため、オウンドメディア全体にかかる費用は、サイトを構築して公開するまでの「構築費」と、その後コンテンツ配信を行いながらユーザーを獲得していくための「運用費」があります。
特に運用の難易度が高いため、オウンドメディアに強い制作会社にサポートしてもらうのが現実的でしょう。
費用相場は以下の通りです。
Web制作会社に依頼すると、数十万から数百万円はかかることがわかりました。そこまで予算がかけられないという場合には、制作会社に頼む以外の方法でもWebサイトを作ることができるので紹介します。
Webサイトの制作費用には、特に明確な価格が存在する訳ではありません。制作会社やフリーランスのWebデザイナーは、ある程度自分の価格帯を決めている場合が多いですが、人によってばらつきがあることを覚えておいてください。
一般的にフリーランスの場合は、依頼内容をヒアリングし、工数や作業時間、経費などを計算して見積もりを提示します。ですから、Webサイト制作のどこからどこまでを頼むのかで、かなり金額が変化するので、最初の段階で依頼する範囲をしっかり決めておく必要があります。
ここでは、内容ごとに相場費用をまとめました。
制作会社に依頼するより、かなり安価にWebサイトができそうですよね。ただし、これはデザインだけの費用なので、この後Webサイトを実装するにはコーディング作業を行わなければなりません。
Webデザイナーがコーディングまでできれば、そのまま依頼しても良いのですが、別途コーディング費用がかかります。
HTMLコーディングなら以下のような相場になります。
とにかく予算をかけたくないなら、ノーコードツールでWebサイトを自作することも可能です。ノーコードツールとは、HTMLやCSSなどのコーディング知識や、デザインの知識がなくても、テンプレートなどを使って自分でWebサイトを作成できるツールのこと。
専門的な知識がいらないので、パソコンが扱えれば誰でもWebサイトが作れ、何より制作会社やフリーランスに依頼する費用がまったくかかりません。
ただし、デザインの自由度は低く、他社との差別化やブランディングが難しい点も。また、大規模で複雑なシステム開発には不向きでしょう。
SEO対策がしっかりできないと、検索上位に表示されることも難しいため、思ったように集客できないということもあります。
まずは実験的に安く作ってみたいという場合には、ノーコードツールでの自作がおすすめです。
Webサイトの制作を依頼すると、制作会社なら数百万円、フリーランスでも数十万円は費用がかかります。作りたいWebサイトの規模やシステムにもよりますが、より硬度なオリジナルなものを作ろうと思ったら、その分費用もかかるということになります。
自作できるノーコードツールもあるので、予算をかけたくないならぜひ挑戦してみましょう。おすすめのツールは「slideflow」というPowerPointから30秒でWebサイトができるという世界初のWebサイト制作ツール。パワポさえ使えればWebサイトが作れてしまうので、ぜひ使ってみてくださいね!